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2010年5月22日土曜日

プリペアードピアノ、タブララサ


プリペアードピアノprepared pianoとはアメリカの作曲家ジョンケージJohn Cageが1946年ごろ「発明」したもの。
ピアノの弦に消しゴムや洗濯バサミをはさみ、音質やピッチを変えるというもの。発明というよりは子供の悪戯みたいである。彼のプリペアードピアノのためのソナタを聴いたが、変わった音なだと思う以外音楽的にはどうと言う事もないものであった。
しかしその後、1970年代に旧ソ連で作曲された、アルフレッドシュニトケAlfred Schnittkeの合奏協奏曲とアルヴォペルトArvo Prtのタブララサでどういういきさつか、このプリペアードピアノが使用された。この世のものとは思われない音色はその曲全体の雰囲気を作り出すのに効果的であった。(この二曲は同時期に演奏されるはずだったため、器楽編成は同じく2つのヴァイオリン、弦楽、ハープシコード及びプリペアードピアノとなっている。)特にアルヴォペルトのタブララサは、ライナーノートのヴォルフガング・ザンドナーの文章をそのまま引用させていただくと「これはなんという音楽だろう!このような曲を書けるひとは、自分から脱け出たことのある人にちがいない。(中略)それはこれまでわれわれが耳のしたこともない、この世ならぬものへと誘う。」  なおわたしの手元にあるCDではシュニトケがプリペアードピアノを弾いている。

理由もなく気が滅入る時、まず試みるのは音楽を聴くこと。ペルト≒モーツァルト≒中島みゆき でも 一番いいのは 山へいくこと。でもでも、その前に酒に逃げてしまうけど。

「何が起ころうと、健康でさえあれば、それでいいのです。幸福というものは、想像の中だけにあるのですから。」モーツァルトの手紙(柴田治三郎訳・岩波文庫)

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